2004/08/25

検疫終了


 試合前日は試合に備えてチームでホテルに宿泊する。他の選手にとっては週に一度のホテル生活も、自分にとっては部屋が変わるだけである。悪夢のようなレッズ戦の後は、気分を変えるためにも、いつものホテルへではなく、アクアラインを通って袖ヶ浦の実家へ戻った。

 家にはその日、成田での2週間の検疫を終えて帰宅したパブロが待っていた。体重がぎりぎり5キロ以下だったので、帰国時に機内持ち込みでモンペリエから連れて帰っていたのだ。写真はその時のもの。食が細り痩せてしまうと聞いていたので、多少心配していた厩舎での生活も、以前より太って帰って来たのを見ると、まあ無事だったようで一安心。あちこちと回り、犬用品を一揃いそろえている内に、つかの間の休日は終わった。夕食後に再びアクアラインを通り、ホテルへと戻った。

 水曜日から練習開始が1時間遅くなり、10時からになっている。練習後の昼食のタイミングも良いし、朝に余裕が出来るので、変更は歓迎している。

2004/08/17

ホテル暮らし


 ヴェルディに入団して7日、現在のホテルには8日目ということになる。契約前日のメディカルチェックの後から滞在しているのだが、今までのいろいろな国への到着直後のホテル暮らしに比べて、あまりにも快適なので助かっている。

 食事は隣接するショッピングセンターへ行けば何でもそろっているし、ホテル内にも和洋中とそろっている。本を読みたければ本屋、映画を見たければレンタルショップや映画館など、暇を持て余す事はありえない。ホテルのサービスも快適であるし自分の車もある。

 移籍直後の慌しい状況に加え、住む場所を探したり、行政やサービスの諸手続きなどで忙しい身には、余分な苦労が無いのは助かる。ただ、あまりに便利でサービスの行き届いた暮らしに、今後生活が落ち着いた時の必要以上に便利な生活を想像して不安にさえなる。サッカーに対しての研ぎ澄まされた状態を維持するために、大きな努力と強い意志を持ち続けて行きたい。

2004/08/12

東京ヴェルディ


 帰国は急遽決まったから、散々世話になった知人や友人に満足に礼や別れを伝える暇も無かった。新しい場所へ行く時はいつもそうだ。名残惜しかったからこそ、いままで住んだどの街にも、必ずまた行こうと思える。美しくて、ワインが美味く、山と海に囲まれた本当に本当に美しいモンぺリエの街ともしばらくはお別れだ。

 さて、昨日から東京ヴェルディに合流している。10日近くチーム練習から離れていた事は心配しなかったが、練習での暑さには閉口する。日本に来て、自分と太陽との距離が近づいたかのようだ。時差ぼけはすぐに取れたが、まずは暑さになれなければ、このままでは普段の生活もままならない。

 ヴェルディでのスタートは、自分にとって仕切り直しになる。勝手の知ったJリーグとは言え、新しい場所での生活や新しいチームでのプレーは、自分に必要不可欠な緊張感を与えてくれるだろう。開幕まで時間はないが、出来るだけの事をして良いスタートを切りたいと思う。

 新たにチームへと迎え入れてくれた東京ヴェルディ、いつも自分を支えてくれている仲間、そしてヴェルディでの新たな活躍を期待してくれているファンの人々に感謝したい。

2004/08/02

クレール・フォンテーヌ


 水曜日は、ヴィシィから電車とバスで約6時間の移動を経て、フランスリーグ2部のラヴァルと練習試合があった。

 その夜は、クレール・フォンテーヌのナショナルフットボールセンターに宿泊して、翌朝の疲労回復トレーニングの後、またヴィシィに戻ったのだが、クレール・フォンテーヌの環境の素晴らしさ、そして宿泊施設と木々の緑の美しさに目を奪われた。フランス代表専用の趣のある石造りの宿舎や、同じく石造りのメディカルセンターなど、まるでどこかの名のある領主の敷地に入り込んでしまったかのようだった。

 フランス代表の歴史を写真で見ることの出来る小さなカフェや、ワールドカップのジュール・リメ杯の巨大なレプリカなどもあり、ファンにも楽しめるようになっている。写真はフランス代表チーム専用のレジデンス。