2006/09/29

朝顔


 先週、ずっと自分の活躍を楽しみにして、いつも応援してくれていた祖父が他界した。山形戦のため葬式に出席する事は出来なかったが、試合後に新幹線とレンタカーを乗り継いで、夜中には岡山県にある祖父の家に着いた。翌日に父と伯父の墓参りをして月曜日に東京へと戻る慌しい旅だったが、緑の山々に囲まれた祖父母のいる田舎に行くと、初心に帰る。

 山形戦は久しぶりの完封勝利となった。苦しい試合を皆で力を合わせて無失点にした事に大きな価値はある。しかし個人的には、得点は出来たものの手放しで満足できる状況ではない。今までの一生の殆どをサッカーに打ち込んで来た事を照らし合わせると、どんな試合の後も、もっとやれるという思いが込み上げる。残り10試合、どの試合の中にも無駄な時間は1分も無い。

 そんな中、初めてヴェルディサポーターの前で受けたヒーローインタビューは嬉しかった。その前節に愛媛までバスで10数時間かけて遠征を敢行して駆けつけてくれた多くのヴェルディサポーター。遠いアウェイの地で90分以上喉を嗄らしてくれたサポーターと分かち合う勝利は、選手にとっても特別なものだった。インタビューの中で、「いつも声援をありがとう」という簡単な一言を言えなかったのが悔やまれるが、試合で自分のベストを尽くす事で、期待に応えられればと思う。
 写真は、我が家で膨らみつつある朝顔の種。