2004/07/28

ヴィシィ


 トレーニングの場所を、避暑地として観光客の賑わうヴィシィと言う街に移している。練習場のある総合スポーツ施設は広大で、夏のバカンスを過ごす多くの人々が、思い思いにスポーツを楽しんでいる。ここのグラウンドも本当に素晴らしい。

 キャンプでは、正に一つのチームのような体制をとっていて、ユニフォームのみでなく移動用のウェアなども選手には配られる。選手の入れ替わりも頻繁ではあるが、最長一ヶ月を共に過ごす仲間たちは既に打ち解けていて、練習も試合も大いに盛り上がっている。 思えばパラグアイでも、私設ではあったが同じようなチームに合流していた。パラグアイでは、車を持っていない選手をピックアップの荷台に載せて練習へと送迎してあげたり、グラウンドに傾斜や大きな穴があったりと色々と不自由もある中でのトレーニングだったが、選手のモチベーションは異常ともいえるほど高く、得るものは多かった。どちらのチームも目的や雰囲気は良く似ている。

 また昨年ポルトガルでは、3部から2部に昇格したばかりのチームでシーズン前キャンプに参加させてもらったが、このチームも実は似たような部分を持っていた。もともと選手は、ほぼ全員が同じ代理人と契約していて、当初3部リーグ所属のチームに集められていた。3部リーグで選手を活躍させて、更に大きなチームへ移籍をさせると言うのが、チームとそのチームフロントとも関係の深い代理人の狙いだった。しかしその後、チームは1年後に2部昇格、そして続く昨シーズンにはシーズン開始からの逃げ切りで優勝を果たし1部に昇格する。選手に買い手が付いた事に疑いは無いが、チーム自体も大きな飛躍を遂げたのだ。

 UNFPの合宿に合流してから初めてのゲームとなった練習試合では、3部のニームを相手に自分のアシストを含む2-1の勝利。今週中に更に2試合をこなす予定だ。 

2004/07/25

サンテティエンヌ


 UNFP(プロサッカー選手協会)主催のトレーニングキャンプに参加している。 モンペリエで所用が残っていた事もあり、地元のクラブでトレーニングを続けていたのだが、その後タイミングが合い、このキャンプに合流した。
 7月頭からクレール・フォンテーヌのナショナルトレーニングセンターでスタートしているこのキャンプは、契約を待つ選手が、チームが決まるまでトレーニングを積めるようにとオーガナイズされたものである。プロのコーチやスタッフと共に、フィジカルトレーニングやフランスリーグのチームとの練習試合等をこなして行く。その対戦をきっかけに契約が決まるケースも多いと言う。
 参加してみて驚いたのはその環境の良さだ。サンテティエンヌのスポーツセンターでの練習から合流したのだが、8面有るグラウンドは皆素晴らしく、ホテル並の宿泊施設も完備している。費用はすべてUNFPが支払い、選手が負担したのはシーズン中に支払った会員費のみである。その多くない会員費も、半額はゲームソフトやトレーディングカード等の肖像権料として選手に還元されている。続報はまた後日。
 写真はサンテティエンヌの練習場。ピッチには「エメ・ジャケ」の名が付けられている。

2004/07/20

路上メッセージ


 ツール・ド・フランスがついにモンペリエにやって来た。コースは毎年変更されるのだが、モンペリエを通るのは10年近く振りだという。

 自転車の集団は、かなりの速度を出して通過するため、実際に選手たちを見られるのは、ほんの十数秒。だが、人々は早くからコース沿いに陣取り、選手たちより1時間ほど前からコースをたどるキャラバンの商列に歓声をあげるのだ。キャラバンとは、ツアーのスポンサーが各企業の宣伝カーを作り、それぞれのキャンペーングッズをコース沿いに撒き散らして走る隊列である。スーパーマーケットの名前の入った帽子や、消しゴム、お菓子やコーヒーから玩具まで、かなりの数がばら撒かれる。大人も子供も大声をあげてキャラバンにアピールし、両手にいっぱいのお土産を持って帰っていた。

 ツアーが通る道にはあちこちに、選手への応援やテレビを見ている知人へのメッセージなどが、ペンキで書き込まれていた。知り合いたちも、南米のフランス統治領ギアナに住む親戚たちへメッセージを送ったという。果たして伝わったのか。詳しくはTour de Franceで。

2004/07/17

映画祭


 南仏は、この季節になると毎週末が、なにかしらのフェスティバルである。地域、または町単位のものから、数家族単位の規模のものまで色々名目はあるが、とにかく週末はイベントが目白押しだ。学生は6月中頃から休みに入っているし、大抵の人は夏のバカンスとして3~4週間の休みを取っているので、とにかく時間がある。

 夏には、家の手入れや家族旅行など、思う存分したい事をして、冬には1週間ほどのスキー旅行、さらには春にも1週間ほどの休みを取るという。まるで子供の時の夏休みのように、思い切りバカンスを楽しんでいる。ずるい気もしなくは無いが、ここにいると、ごく当然な事に思えてくるから不思議だ。写真は今夜、近所で開かれていた路上映画祭。

2004/07/12

ツール・ド・フランス


 欧州選手権の決勝と同日に、世界最大の自転車イベントであるツール・ド・フランスがスタートしている。自転車競技を愛する人は多く、実際に時間を作っては、自分の自転車でツーリングする人がたくさんいる。知り合いの家に行くと大抵は自分のツーリング用自転車を持っている。

 連日のテレビで中継で、延々と続く田園風景や街中を走り抜ける自転車の群を見ていると、正月の駅伝中継に良く似ている気がした。ツアーは、来週の日曜日にモンペリエを通るという。

 モンペリエの街は、すっかり観光シーズンに突入していて、カフェには暑さを凌ぐための霧吹きタイプの扇風機が見られるようになった。

2004/07/03

テレビ観戦


 フランス代表を破ったため、自分の周りで顰蹙を買っていたギリシャ代表が、見事決勝進出を決めた。フランス代表が負けてから、代わりに人気が急上昇していたチェコを破ってのものなので、決勝戦ではさらに野次が飛ぶだろう。良いチームなのに。守りが堅いのが憎たらしいのか。

 今まで、仲間内ではあまり人気のなかったポルトガルを一人で応援していたが、決勝戦は皆でポルトガルを応援する事になりそうだ。(写真はフランス対ギリシャ)